《お盆によせて》
《お盆によせて》
お蔭さまで、サンケイホールブリーゼでの米朝一門会は盛況のうちに幕を下ろすことができました。心より御礼申し上げます(^人^) 若手の活躍ぶりに頼もしさを実感!
そして、お盆の時期を迎えました。
「盂蘭盆会」が縮まった「お盆」───。家に還って来られるご先祖の精霊を迎える行事です。今の暦で言うと、毎年8月13日~16日がそれにあたるのですが、今年は10~12日が土・日・祝の三連休となったため、長めの「お盆休み」を取った会社が多いようですね。
不思議とこの時期、日本人として供養すべき行事が続きます。6日に広島の原爆投下、9日に長崎の原爆投下による慰霊式典があり、12日には日航123便墜落で犠牲になった方々を悼む御巣鷹山(高天原山)慰霊登山が行われ、15日の戦没者追悼式へと続くのです。
毎年思います。8月15日は「終戦」と言うより「敗戦」だったんだなぁと。日本は戦後も、国体を護るという名目で、どれほどのおカネと労力を「闇」に流してしまったことか……。負債と向き合い、はや30年───。
今年は台風が西日本を直撃! 風水害とも向き合わねばならぬお盆となりました💦
でも、日本人は強い! どんな逆境にもめげずに歩む国民ですね。
そして、16日はご先祖の精霊があの世へ戻られる日。京都の「五山の送り火」は古来より町衆が育んできたお盆の象徴的な行事です。
午後8時頃、東山・如意ヶ嶽に「大」の字の炎が灯され、その後は順に松ヶ崎の「妙法」、西加茂の船形、北山・左大文字山の「大」と続き、嵯峨鳥居本・曼陀羅山の鳥居形で結びとなります。
https://www.kbs-kyoto.co.jp/radio/yone/2018/08
(KBS ラジオ 本日、米團治日和 8月15日 放送 ゲスト:大文字保存会 長谷川綉二さん)
京都五山送り火連合会の長谷川綉二さんは、点火の順番に意味を持たせ、こう仰っしゃいます。「大の字は精霊を人形(ひとがた)に見立てたもの。京の都に還られたご先祖は、妙法という経本を持ち、船に乗って鴨川を渡るのです。東山の大の字が消えかかる頃、北山の大の字が灯ります。神仏習合、最後に鳥居をくぐって西方の極楽浄土へと旅立たれるというわけです」。
今年の8月16日は旧暦の7月16日となり、しかも点火と同時に雲間から十六夜の月が顔を出したのです。なんと幻想的なことよ! 昔ながらの風情を楽しめました。
送り火を見ていると、自ずと「我々は多くの先人達の努力の上に生かされているんだなぁ」という思いに駆られます。ご先祖様に感謝☆
噺家は人生の悲喜こもごもを「笑い」にしてお客さまに届けるのが本分です。これからも皆様に幸せを感じていただける高座を勤めるよう精進します。どうぞ、よろしゅうおたの申します(^人^)
🍀米團治🍀