《「米朝まつり」》
大阪・松竹座での『なにわ夫婦八景』には賑々しくご来場賜り、まことにありがとうございました。
早いもので、我が師、桂米朝が他界して、まもなく五年となります。米朝は神主の家(姫路の九所御霊天神社)に生まれました。それゆえ、家には神棚が置かれ、毎朝の参拝を欠かすことはありませんでした。
そこで、祥月命日である3月19日に姫路の名古山霊苑へお墓参りに行き、翌日の20日(金・祝)から22日(日)までの三日間、大阪で「米朝まつり」と称する落語会を開催する運びとなりました。
会場はサンケイホールブリーゼと朝日生命ホールの二ヶ所です。
米朝がサンケイホールで独演会を開いたのは1971(昭和46)年のこと。もちろん、昔の建物の時代です。「大ホールで落語なんかでけへん」と渋る米朝を、当時の支配人、吉鹿徳之司(よしか・とくのすけ)さんが「一遍でええさかい、騙されたと思て、やっとおくなはれ」と口説き落として上演したところ、大入満員に! 以来、米朝一門のホームグラウンドとなりました。
しかし、実はそれより四年も前の1967(昭和42)年に、米朝は自主的に朝日生命ホールで独演会を開いていたのです。「わしは三百人サイズの小屋が好きや」と言って、こちらも年に一度の恒例行事となっていました。
今回、双方のホールで同時刻に始めます。どちらも午後1時の開演! 但し、サンケイホールブリーゼのほうは、20日と21日は午後5時開演の部もございます。さぁ、あなたはどこへお越し下さいますか? 目移りする三日間! 詳しくはチラシをご覧あれ☆
サンケイホールブリーゼの目玉は、冒頭です。初日は米朝の直弟子による口上で「まつり」の火蓋が切って落とされます。その後は、毎公演、民放各局による米朝の秘蔵映像が飛び出します。米朝ファン垂涎の内容です。乞う、ご期待!
朝日生命ホールの目玉は、21日(土)にお届けする「錦影絵」。これは江戸時代に日本で生まれた影絵です。オランダから伝わったレンズやガラスを使って作られた世界初のアニメーション! これが米朝一門に伝わっているのが凄いと思いません?
そうそう、今回はロビーにも趣向を凝らします。サンケイホールブリーゼでは米朝の高座姿の写真を、朝日生命ホールでは米朝ゆかりの品々を展示する計画です。
チケットのご購入・お問い合わせは米朝事務所(06-6365-8281:平日10時~18時)までお願い致します。
笑うと体内のナチュラルキラー細胞が増え、自己免疫力が強まるのだとか。「笑う門には福来る」とも申します。心より皆様のお越しをお待ちしております(^人^)
米團治